クィーンのDVDを貸してくれた。
行きつけの歯医者で待ち時間にクィーンのDVDを見つけたので、
「あ!先生 ボヘミアン・ラプソディ 観に行った?」と聞いたら、
「行ったけど、そのDVDは、映画じゃないよ、」って、
そうだよね、まだ映画館であってるんだから。
「良かったよねぇ~~~~~!!!」と言ったら、先生が、
「映していたかったけど、(先生の医院ではDVDを流している)上半分が裸になるから・・・」だって。
「いいじゃん!ならしてよ!」って言ったらニコニコ笑顔で去って行った。
診察が終わって帰ろうと車に乗ったら、
一緒に診察に来ていた息子があのDVDを手に持ってる。
「先生が貸してくれたよ、」だって。
今日また歯医者なので、今DVD再生中。
白い天使のようなゴスペルシンガーのような衣装 でステージ中を走り回りあの独特のパフォーマンスを繰り広げている。
またあの感動がよみがえる。
特にクィーンファンでも、ましてやフレデリー・マーキュリーファンでもなかった。
正直、気持ち悪いとさえ思い、毛嫌いしていた方だ。
人の勧めで映画を観た後は、今世界中の人がそうであるように
私も映画館を出た後はすっかり フレデリー・マーキュリーファンになり、
その夜から数日クィーンを聴き続けた。
フレデリー・マーキュリーの正直さと、切なさと、大胆さと、自信と、寂しさと悲しさと孤独と成功と苦しみと、そして最後に愛を見つけ、死に方をアートにしてゆく姿とストーリーに感動して涙が止まらなかった。
人の人生からこんなにも得るものが大きかった映画はここ最近ではない。
一緒に行った18歳、20歳、23歳の3兄弟も、きっと何かを感じていた気がする。
同じ世代で30年一緒に生きてきた夫とは、後半ずっと手をつないで泣きながら観ていた。そして私はそっとティッシュを彼に手渡した。
今はほとんどネットフリックスなどで映画をコンパクトに見れるけど、『ボヘミアン・ラプソディ』だけは、映画館で見た方がいい、映画。